皆さんは普段の生活の中で口を閉じている時に、ご自身の
「舌」がどこに当たっているのかを意識したことはありますか?
ひょっとして、舌に歯が当たっている状態ではありませんか?
「あっ!!」とお思いになられた方がいらっしゃるのではないかと
思います。
「舌」は筋肉の塊です。
焼肉でタン塩を召し上がったことありますよね?
美味しいですよね!! 私も大好きです!!
少々例えが良くないですが、タン塩を食べた時のことを
思い出してみてください。
かなりの弾力があり、噛みごたえもあって硬いですよね。
人間の「舌」も当然ながら同じです。
縦・横・垂直方向と筋肉の塊が組み合わせになっています。
この筋肉の塊である「舌」が、常時、無意識のうちに歯に
当たっているという状態は・・・。
「かなりの力で、歯を外側に向かって押している」ということ。
クリニックに来院される患者さんで、
「最近、歯が以前よりも広がってきた様な気がします」
「前歯が出っ張ってきた様な・・・」
「上下の前歯の間に隙間ができてます」
などと、おっしゃる方が実は少なくは無いのです。
実際にその患者さんのお口の中を診てみますと、無意識の
うちに舌で歯を押していることが見受けられます。
患者さんにそのことを指摘しますと、皆さん思いあたるのか
「はっ!!」とした顔をされています。
それは、ご自身の舌が歯に当たっている状態があくまでも
「普通」の状態だと思われているからなのです。
口を閉じている時の舌は、どこにも触れていないのがベスト。
舌が歯を押している時の力がそれほど大きくなくても、少し
ずつ歯を動かしていることは事実です。
これが習慣化してしまうと、当然ながらに歯が前へ前へと
突出していく原因になるのです。
舌でご自身の歯を触ってしまう癖がある方・・・今からその
「癖」を意識して直す様に心がけてみて下さいね。
*注)歯並びが悪い方、歯周病で歯が動いてしまった方、
虫歯で歯を失った為に歯並びが悪くなってしまい、前歯が
突出して来たり隙間ができたりすることもあります。
今回のこの「舌癖」のお話はあくまでも一例です。
気になる方は一度、歯医者さんで診てもらってくださいね。