新年あけましておめでとうございます。
おだやかな新年をお迎えのことと存じます。
今年もみなさまに有意義な情報を発信できるように、さらに頑張って参りますので
何卒宜しくお願い申し上げます。
 
 
毎日のブラッシング時に、どれくらいの力で歯ブラシを当てていますか?
 
このところ、立て続けに歯ブラシの頑張り過ぎで歯肉を傷つける患者さんがおみえになったので、今日は「歯ブラシ圧について」のお話をします。
 
歯医者さんでお口のケアについて色々と教えてもらい、「よし!やろう!」とやる気になった時に頑張りすぎてしまうパターンが一番多く見受けられます。ご自身のお口中のケアを一生懸命にやる気になってくださるのは、とても良いことなのですが、頑張りすぎて歯ブラシをする時に力が入り過ぎてしまうみたいです。
 
歯肉炎や歯周炎になると歯肉から出血しやすい状態になっていますので、歯ブラシを当てたり、デンタルフロスや歯間ブラシを使った時に出血します。
 
この出血が怖くて歯磨きを止めてしまうと、プラークはついたままですから歯肉の炎症は改善されません。
 
そのため、患者さんには出血しても清掃していきましょうとお話しています。
 
ところが!!
あまりに頑張って力を入れ過ぎてしまい、擦り傷みたいに歯肉が擦り剥けた状態になり出血してしまったのを、「これは悪い出血だから頑張らねば!!!」とさらに必死になってゴシゴシしてしまう方が時々いらっしゃいます。
 
時々・・・というか、実はかなりの確率でこのような状態になってしまっている方が多いのが現実です。
 
ご自身の出血状態が、何が原因となっているのかは判断がつきにくいかと思います。
 
そこで、歯肉の炎症による出血と擦り剥けてしまったための出血の見分け方について、まず説明しますね。
 
歯肉の炎症による出血は、赤黒い色をしていてどちらかというとドロっとした感じで、歯と歯肉の境目からじんわりと出て来ます。
 
擦り剥けてしまった時は・・・まずその出血したところの歯肉を見てみると、健康な歯肉の一部が擦り剥けて傷がついています。
 
たいていは・・・・歯と歯肉の境目に沿った感じに傷がついてます。
 
イラストをご覧下さい。
 
20160102
 
ちょうど歯ブラシを横にゴシゴシした結果、桃の皮を擦りむいたような感じに傷ついてます。
 
適切な歯ブラシ圧はちょうど歯と歯肉の境目に当てて押した時に、歯肉がちょっと白くなるくらい。
 
歯肉が白くなる感じ・・・まずはご自分の指の爪で歯肉を軽く押してみてください。
 
貧血状態になって白くなるの、分かりますか?
 
あくまでも軽ーくです!
 
軽く押すだけで白くなりますので、押し過ぎに要注意!です。
 
このイメージで、歯ブラシを当ててみてください。
 
そして、大きく動かさないで歯ブラシを当てたまま、軽くその場で振動させることがポイントです。
 
ゴシゴシ大きく動かすので、歯肉が擦り剥けてしまうのです。
 
あとは、使う歯ブラシの毛先の硬さもチェックポイントです。
 
市販の歯ブラシだと、もしかしたら傷がつきやすいかもしれません。
 
私自身の経験ですが、市販の歯ブラシでいつものように歯磨きをして歯肉が擦り剥けてしまったことがあります。
やはり、市販の歯ブラシだと毛先が硬くて歯肉に傷がつきやすいのかもしれません。
 
歯肉が擦り剥けるとかなりヒリヒリと痛いですよね。
 
ひどくなると口内炎みたいな痛みが出たりもします。
 
もし、歯ブラシの当て過ぎで歯肉に傷が出来てしまったりした時は・・・歯医者さんで正しい歯ブラシの当て方について教わってみてくださいね。