歯医者さん事典vol.69〜神経の処置をした後に噛むと痛いのはなぜ?〜
『虫歯が大きくて、神経の処置をしたら・・・』
ズキズキとした痛みは無くなったけど、噛むとまだ少し痛かった経験はありませんか?
患者さんご自身にとっては、「神経を取ったのになぜ痛みがあるの?」
と当然ながらに疑問に思う方もいらっしゃるみたいです。
『神経の処置をしたら、その歯自体の痛みは無くなります。』
しかしながら、神経を根の先のところで切断しているため、歯の根の先には傷口がある状態になっています。
たとえば、手や足など・・どこか擦りむいて傷ができたら、傷が治るまでは痛みがありますよね?
歯の根の先も一緒です。
まだ傷口が治っていない間は、噛むと痛みがあったり、ひびいたりします。
擦り傷なども、バイ菌が入ってしまうとじくじくして治りが悪くなるように、虫歯菌が歯の神経に広がっていて、感染があった時は治るまでに時間がかかることもあります。
手や足であれば、傷口の状態を目で見て確認することができますが、歯の根の先の傷口は目で見て確認することはできません。
そのため、噛んだ時の痛みやトントンとした時のひびく感じ、歯の根の中を洗浄した時の根の中の状態から、傷口の治り具合を判断していきます。
歯の根の中の状態がきれいになって、ひびく感じや噛んだ時の痛みが無くなったら、やっと最終的なお薬を詰めることができます。
神経の処置をした後に、噛むと痛みが出たり、ひびく感じがあったとしても・・・それは根の先に傷口があるかためですので、心配しないでくださいね。