歯医者さん事典vol.201〜歯がしみる=虫歯とは限らないんです☆〜
 
 
「先生、歯がしみるんです!」
 
 
そうおっしゃって来院された患者さん。
よくよくお話を聞くと・・・・
 
 
どうやら、歯間ブラシを無理矢理入れて歯肉を傷つけてしまって、それ以来しみるようになってしまったとのこと。
 
 
アイスクリームもしみるとのことで、かなり心配していました。
 
 
お口の中を拝見したら、確かに歯と歯の間の歯肉に擦り傷のようなものが。
 
 
確認したら、間違いなくしみているのはこの部分。
 
 
この歯は神経の無い歯なので、冷たい物などがしみるということはまずあり得ない。
 
 
後ろの歯は神経のある歯だったので、念のため確認しましたが、しみているのは神経の無い歯の方でした。
 
 
痛みの原因はこの擦り傷。
 
 
一般の方々は歯がしみる=虫歯って思い込んでいますが、必ずしもそうじゃないんです。
 
 
歯肉に擦り傷・・・
 
 
これを靴擦れが擦り剥けた状態だと思って想像してみてください。
 
 
ちょっと触っただけで、痛いですよね。
 
 
歯肉の擦り傷も一緒です。
 
 
見た目はわずかに赤みを帯びているだけなのですが、実はかなりしみたりします。
 
 
こうなってしまったら、とにかく治るまで待つしかありません。
歯の知覚過敏なら塗り薬がありますが、擦り傷は時間が解決してくれるのを待ちましょうね。
 
 
気をつけることとしては、傷のところをむやみやたらに触らないこと。
 
 
これも皮膚の傷と同じですね。
 
 
気になるかもしれませんが、しばらくは安静にしておいてくださいね。
 
 
そして・・・くれぐれも、お口のケアにはその場所に適した道具を選ぶようにしてください。
 
 
分からない時には自己判断せず、かかりつけの歯医者さんで教えてもらうようにしましょうね。