歯医者さん事典vol.114〜歯に直接白い詰め物が出来る虫歯と出来ない虫歯の違いって?〜
最近、何気に「被せ物や詰め物についてお話をしていない」ということに気づきました!
そして、無意識のうちに「ブリッジ」とか歯科用語を色々と使っていましたね。
大変失礼いたしました!!
「被せ物や詰め物の違いについて」書こう!
と思って書いていたら、それより先にお話しなければならないことがあることに途中で気づいて
しまったというわけです。
そこで、今回は「歯に直接白い詰め物を詰めることができる虫歯と、型を取って詰め物を作らなければならない虫歯の違いについてお話します。
分かりやすく奥歯で説明しますね。
奥歯には下のイラストのように、ほっぺた側、舌側、手前、奥と壁が4つあります。
基本的には、下のイラスト内Aのように4つの壁に虫歯が広がっていなければ、なんとかその場で白い材料を詰めることが可能です。
ただし、壁が4つ残っていると言っても、下のイラスト内Bのように虫歯が大きい場合には難しいこともあります。
壁が残っていると言っても、噛む面の歯質があまりにも失われていると、歯の形を再現するのはとても難しいのです。
そして、歯と歯の間の壁のところで歯肉の下に向かって虫歯が広がってしまっている場合には、その場で白い材料を詰めて歯の形を再現するのではなく、型を取って模型状で詰め物を作ることになります。
イメージをイラストにしてみました。
虫歯を削って詰めようとしているところと歯の境目が歯肉ギリギリのところがあり、かつ歯と歯の間でかなり厳しい状態です。
ヒドイ場合には上のえイラストにあるDのように、虫歯が歯肉よりも下の方に広がっている場合もあります。
歯肉に近いので血液が邪魔したり、直視して確認することが出来ないので、緊密に詰めているつもりでも隙間ができてしまう可能性があります。
詰め物との境目に微妙な隙間があったとしたら??
せっかく治療したのに、そこからまた虫歯になってしまいます。
怖いですね!
虫歯が大きくなると、型を取って詰め物を作らなければならないという背景にはこういう理由があったのです。
型を取って作る詰め物は、保険診療では銀歯になってしまいます。
悲しいですね。
そうならないためにも、ぜひ定期的に歯医者さんでチェックするようにしてくださいね。
ちなみに、歯と歯の間の壁が虫歯になっていたとしても、その虫歯が小さい場合には、特殊な器具を使って直接白い材料を詰めることができることもあります。
その場合については、また次の機会にお話しさせて頂きますね。