歯医者さん事典vol.115〜白い材料を直接詰める治療の最大のメリット〜
前回の歯医者さん事典では、虫歯が小さい時には直接白い材料を歯に詰めることができるというお話をしました。
なかなかイラストで表現するのが難しかったのですが、何とかイメージを説明することができました。
ところが、私としたことが・・・。
一番大切なことをお伝えするのをすっかり忘れていました。
それは、「白い材料を直接詰める場合の最大のメリットについて」です。
型をとって作らなくても良いので、1回で治療が終わります。
確かに治療が1回で済むということは、患者さんにとっては気持的にも本当に楽であります、
しかし、何よりも大切なポイントは「虫歯の部分だけを削って詰めることができると」いうことなのです。
どういうことかと言いますと、またイラストで描いてみますね。
上のイラストのように、小さな虫歯の場合には虫歯の部分を削って、でこぼこしたところに直接白い材料を詰めて修復することができます。
ところが、型をとって作る場合には、虫歯の部分を削り、でこぼこしたままの状態で型をとって作ることができません。
でこぼこしていると、型をとるときに変形してしまったり。
凹んでいるところがあると、そもそも物理的に作ることも出来ないですし、作れたとしても入らないということが起きてしまいます。
そのため、スムーズに出し入れすることができて、型を取る時にも変形をしないような綺麗な形にする必要があるのです。
イラストで描いてみます。
これはかなり極端に描いてしまいましたが、虫歯の大きさに比べて、かなり詰め物の部分が大きいですよね。
それは、詰め物を作るために健全な歯質をも削らなければならないということなのです。
非常にもったいないですよね!
詰め物を作ることになると、治療に対する時間も回数もお金もかかってしまいます。
白い材料を直接詰める治療であれば、1回で終わるので経済的です。
歯にもお財布にも優しいので一石二鳥なのです。
虫歯ができてしまったとしても、まだまだ小さな虫歯のうちに見つけることが出来るように、
痛みが無かったとしても定期的に歯医者さんでチェックしてもらってくださいね。