先日、歯医者さん事典をご覧いただいてる方より
「乳歯の虫歯は放置していても良いのでしょうか?」とご質問がありました。
以前、歯医者さん事典vol.7で乳歯についてふれさせていただいてましたが、
今日は「乳歯の虫歯について」少しお話ししていきたいと思います。
乳歯永久歯にくらべてとっても小さい歯です。
小さいということは、当然ながら硬いエナメル質も薄いということなんです。
もちろん、象牙質の厚みも少ない状態です。
イラストをご覧下さいね。
比較してみると概ね上のイラスト様になります。Aが永久歯でBが乳歯になります。
ここで少し思い出していただきたいのが、歯医者さん事典vol.8でお話ししたこと。
歯医者さん事典vol.8 ~歯の大きい人、小さい人・・・どっちが良いの?~ です。
歯の大きい方と小さい方で同じ大きさの虫歯ができた時、すぐに痛みが出て歯髄まで
達する程重症な虫歯になってしまうのは、小さい歯の方であるとお伝えしました。
このことは、乳歯にもそのまま当てはまることになるのです。
イラストでイメージすると・・・
紫の部分は虫歯です。
歯の大きさが違うのに、虫歯の大きさが同じであるということは・・・。
永久歯の場合はエナメル質と象牙質の一部の虫歯であるのに対し、乳歯になると
神経にまで達してしまうのです。
さらに付け加えると、乳歯のエナメル質や象牙質は永久歯よりも脆い為、虫歯の
進行も早いのです。 なんだか怖いですね!!
子どもの場合は、痛みのない初期の虫歯を自分で気づく事も見つける事も出来ません。
「お母さん 歯が痛い!!」と訴えてきた時は、大抵、イラストで描いた様に歯髄の
近くまで虫歯が進行してしまってる可能性が高くなっています。
痛みが無くても、あきらかに黒い虫歯を見つけた時には、見た目以上に歯の中で虫歯
が進行していることもあります。
日頃から、お子さんのお口の中に注意をはらい、虫歯ができたとしても初期の段階で
虫歯に気づいてあげることが望ましいところです。
初期の虫歯ってどんな感じで、どの様に見分けるの?と質問が出てきそうですね。
初期の虫歯かな?と見分ける目安としては、
1)エナメル質の表面が、白いチョークの様に白く濁ってきた
2)白くなったところが、やや茶色っぽくなってきた
上記の様な状態が見られた場合は、ほぼ初期の虫歯です。
なかなか難しいことではありますが、初期の段階であれば痛くない治療をすることも
できますし、本当に初期の虫歯であるのなら、それ以上進行しない様に毎日のケアを
していくことも可能です。
お子さんが歯の痛みを訴えていなくても、お母さんが毎日お子さんのお口の中をきち
んとチェックしてあげることを習慣化して欲しいと思います。
大切なかわいいお子さんの為にも・・・。