前回のお話では、ごくごく初期の虫歯の状態「歯の白斑」についてのお話をしました。
 
今回は、その中で少しだけふれました「歯のエナメル質の表面に元々白班(白く濁っている)がある場合について」お話しますね。
 
 
虫歯のなりかけではなくて、歯の表面が白く濁っているところが最初からあるのは、それほど珍しいことではありません。
 
みなさんの中にも、実はずっと気になっていた・・・という方がいらっしゃることでしょう。
 
これは、「エナメル質形成不全」といって、エナメル質が色んな原因で障害を受け、綺麗に成長できなかったために白斑を呈している
状態のことです。
 
軽度の場合は白く濁る程度(白斑)ですが、重症になると歯の表面がくぼんだり、象牙質が露出していることもあります。
 
なぜこのような状態になるか・・・
 
 
例えば、歯のエナメル質が骨の中で作られる時期に、全身的に障害があったりすると歯の成長が一時的にできなくなってしまいます。
 
すると、ちょうどその時期に作られるはずのエナメル質ができないので、複数の歯に部分的に白く濁りが生じたり、くぼんだりしているところが
できてしまいます。
 
ほかには、乳歯がひどい虫歯になったり、転んだりしてぶつけたりすると(外傷)、その後に生えてくる永久歯に影響がでて、エナメル質の一部が白く濁ったりしてきます。
 
外傷などは、偶然の出来事なのでなかなか防ぐのは難しいかもしれませんが、全身の健康状態や乳歯の虫歯は保護者の方が気をつけてあげることが出来ることです。
 
小さなお子さんがいらっしゃる方は特に気をつけてあげてくださいね。
 
そして、エナメル質形成不全というだけあって、やはり正常なエナメル質よりは虫歯になりやすいので、毎日のケアや食生活に充分気をつけていく必要があります。
 
 
お心当たりのある方は、気をつけてくださいね。