虫歯菌には主にミュータンス菌とラクトバチラス菌の2種類あります。
 
一度に2つの菌について説明すると長くなってしまいますので、今日はミュータンス菌についてのお話をしていきますね。
 
「ミュータンス菌は虫歯のきっかけを作る菌」です。
 
どのようにして虫歯のきっかけを作るかと言いますと・・・・
 
普段の飲食を介してお口の中に砂糖が入って来ると、ミュータンス菌は砂糖をエサにし酸を出して、ネバネバした糊のようなグルカンを作ります。
 
ちょっと下品な例えですが・・・砂糖を食べて尿(酸)と便(グルカン)を出すというイメージです。
 
ネバネバしたグルカンは歯の表面に虫歯菌や他の細菌をくっつけて細菌の塊になります。
 
これがプラーク(歯垢)です。
 
ミュータンス菌が出す酸には、エナメル質を溶かす性質があります。
 
いつもいつも同じところに磨き残しがあってプラークがついていると、その下のエナメル質が酸によって溶かされてしまいます。
 
このようにして歯が溶け始めて白く濁って透明感がなくなってしまった状態が、歯医者さん事典vol.38でお話しした歯の白斑の状態です。
 
この白斑の状態で手を打たずに、そのまま放置してしまうと、白く濁ったところがザラザラになる→さらにプラークが付着しやすくなる→その下のエナメル質はどんどん溶かされる・・・という悪循環になってしまい、遂には茶色く穴があいて虫歯になってしまうのです。
 
イラストにすると下のようなイメージです
 
20151107
 
怖いですね!
 
ミュータンス菌が虫歯のきっかけになる菌だということ・・・ご理解いただけましたか?
 
次回は、このミュータンス菌が出した酸によって酸性に傾いてしまったお口の中がどのようにして中性に戻るのか?についてお話しますね。