歯医者さん事典vol.50〜麻酔をしなくても痛くなく治療できる虫歯はどんな虫歯なの?〜
 
 
虫歯の治療って、やはり痛いイメージがありますよね。
 
確かに、痛くなってから歯医者さんに行った場合には、虫歯も大きくなって象牙質にまで広がっています。
 
歯医者さん事典vol.10でお話したように、象牙質には知覚がありますから、その虫歯を麻酔をせずに削ると、当然痛みを生じます。
 
もちろん、麻酔をしたら痛くなく治療することができますが、表面麻酔でピリピリさせたとしても、やはりりチクって感じますし、あまり気が進まないですよね。
 
でもでも!まだ痛みのない初期の虫歯だと、麻酔をしなくても治療することができます。
 
まだ痛みのない初期の虫歯・・・これはエナメル質のごく浅いところにできた虫歯のことです。
 
イラスト内で比較してみました
 
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歯医者さん事典vol.9でお話したことを覚えていらっしゃいますでしょうか?
 
エナメル質には知覚がないので、上のイラスト内のAのような浅い虫歯の場合は、麻酔をせずに削っても痛くなく治療することが出来ます。
 
うまくいけば、型をとらずにその日のうちに白い詰め物をして治療が終わることもあります。
 
痛みもなく、一回で治療が終わるのは、嬉しいですよね。
 
しかも、白い詰め物なので、治した歯も自然に見えます。
 
反対に、Bのように黄色い象牙質にまで達した虫歯の場合は・・そのまま削ると痛いので麻酔をしなければなりませんし、削る量が多くなってしまうので、型を取って詰め物を作らなければならない場合が多いです。
 
型を取って作る詰め物・・・保険だと銀歯になってしまいますので、なんだか悲しい気持ちになります。
 
もちろん、保険外だと白い物を作ることはできますが、お財布には優しくないので、やっぱり悲しい気持ちになります。
 
この痛くない初期の虫歯は、ご自分で見つけるのはなかなか難しいのです。
 
やはり定期的に歯医者さんに行きチェックしてもらうことが大切です。
 
歯医者さんは痛みが出てから行くイメージがあるかもしれませんが、痛くなくても定期的にチェックした方があとあと怖い思いをしなくてすみます。
 
ただ、念のため付け加えておきますが、痛くない虫歯が全て浅い虫歯とは限りません。
 
中にはじわじわと少しずつ大きくなって、痛みを感じていない虫歯もあります。
 
脅すわけではありませんが、そのように痛みは無いけれど大きな虫歯を治療する場合にはやはり麻酔をしての治療となります。、その辺りはご理解くださいね。