歯医者さん事典vol.71〜フロスが臭いを運んできます〜
 
 
何度か歯医者さん事典の記事に実例として登場している怖がりさんの患者さん
がいらっしゃいます。
その患者さんが登場している過去記事はこちら
 
・歯医者さん事典vol.62~フロスをがんばるだけで、いっぱい良いことが起こります~
 
当院を受診されて、歯ブラシの正しい当て方やフロスの使い方を覚えて、自宅での毎日のケアもしっかりと
実践し歯肉の状態もみるみる改善していった患者さんです。
 
今も毎日デンタルフロスをがんばっていて、また名言を残してくれました!
 
「先生、フロスが臭いを運んでくるのですね(笑)」
そうなのです!!
 
以前お話したように、奥歯など汚れが残りやすいところには空気の嫌いなバイ菌がいるので、そこをフロスで清掃すると、なんとなく臭うようなプラークが絡めとられて来ます。
 
患者さんがおっしゃったフロスが運んで来る臭いは、まさにこの空気の嫌いなバイ菌がいる証拠なのです。
 
「フロスが臭いを運んで来る」
なかなかリアリティある表現ですね。
 
これもフロスを使って起こる良いことの一つですね!
臭いがするのはちょっと嫌なことですが、自分で汚れが残りやすいところをチェックすることができます。
 
毎日のケアで、その臭いがするところを重点的に清掃すれば、口臭だけでなく、歯肉の健康にもプラスになります。
この「毎日のケア」というところがポイントです。
 
このイヤな臭いというのは、たまにフロスを使ったからと言って分かるものではありません。
 
普段フロスを使っていない人がいきなり歯と歯肉の境目を清掃したとしても、どこをやっても出血してくることがありますので、見つけることができないのです。
 
理想は、歯と歯肉の境目をフロスで清掃しても出血してこない状態を目指すこと。
(出血するということは、歯肉が炎症を起こして健康な状態ではないということですからね。)
 
フロスで清掃して、出血してこない状態になると、要注意なところの臭いをフロスが運んで来てくれます
「それってホント?」と思うかもしれませんが本当なのです。
 
嫌な臭いはできるなら嗅ぎたくありませんが、この臭いこそが歯と歯肉の清掃がしっかりとされているかが分かるバロメーターになります。
 
ぜひぜひ、セルフチェックが出来る状態になれるように、日々の清掃のデンタルフロスを頑張ってみてくださいね。