歯医者さん事典vol.72〜ホワイトニングは全ての始まりなんですね〜
前回の歯医者さん事典に登場した患者さん。
もともと、かなりの怖がりさんでいらっしゃったのですが、とてもよく頑張って通院しています。
少しずつ、治療も進むにつれ、「着色が気になっている前歯の治療をしたい」とおっしゃいました。
お口の中の状態を見てみますと・・・
ご自分の歯がたくさん残っていますので、今の自分の歯の色に合わせて前歯を新しく作ってしまうと、少し黄色みがかった歯になってしまいます。
新しい歯を作るのに、それはちょっと残念な感じですよね。
「せっかく新しくするのなら、綺麗な白い歯にしたい!」とのことでしたので、被せ物を作る前にご自分の歯のホワイトニングをすることにしました。
新しい歯を作る前に歯のホワイトニングをすることによって、白く綺麗になったご自分の歯に合わせて新しい歯を作ると、自然な仕上がりになります。
色々と説明していましたら、その患者さんからまたもや名言が出ました!!
「ホワイトニングは全ての始まりなんですね」
そうなのです!!
ホワイトニングをするかどうかで迷っている方は「虫歯の治療が全て終わってからホワイトニングをしたい」とおっしゃいます。
確かに急性症状のある虫歯の治療は優先して治療すべきなのですが、
最終的な被せ物や詰め物などは、ホワイトニングの後にするべきなのです。
私たちが被せ物や詰め物を作る時には、今ある自分の歯の色に自然に馴染むようにしていきます。
なぜかというと、最終的な被せ物や詰め物をしてしまってからホワイトニングをすると、ご自分の歯は白くなるのですが、被せ物や詰め物の色は変わらないので、色が合わなくなってしまうからなのです。
後から被せ物や詰め物を作り替えることは可能ですが、時間も費用も余計にかかってしまいます。
今回の患者さんの場合、前歯だけでなく奥歯も白くしたいとのご希望だったので、どこから始めるにしても、ご自分の歯の色が決まらないと進まない・・・そんな状況でした。
そんな時に出て来た言葉。
「ホワイトニングをするかしないかを決めないことには先に進めないのですね。」
そう考えると・・・確かにホワイトニングは全ての始まりなのかもしれません。
本来なら、もっと早い時期にホワイトニングの説明もするのですが、初めていらっしゃった時は、とにかく恐怖心が強くて歯医者さんに慣れることが先決でした。
そもそも、歯石もついていて歯肉の炎症もあったので、とてもホワイトニングができるような状態ではありませんでした。
それが今は、ホワイトニングをすることが出来る状態にまで改善したのです!!
すごい進歩です。
話がそれてしまいましたが・・・
虫歯の治療を進めるにあたっては、ホワイトニングするしないに関わらず、お口の中の状態を改善することが本当に大切です。
ホワイトニングができるようなお口の状態にまで改善することが、全ての始まりなのです。
女性でしたら、誰しもが綺麗になりたいって思いますよね。
虫歯予防や歯周病予防となると、なかなかモチベーションが上がらないかもしれないけど、綺麗になるためなら・・・もしかしたらモチベーション
も上がるかな?
きっかけは何であれ、患者さんの意識が変わってお口の状態が改善されたら良いなって心から思います。