歯医者さん事典vol.80〜歯を残せるか残せないかの瀬戸際って?〜
 
 
大切な自分の歯・・・・できれば抜歯したくないですよね。
でも、やはり歯を抜かなければならないことが残念ながらあります。
 
今日は歯医者さん事典vol.78でお話した「抜歯しなければならない4つのケース」のうちのひとつ、「歯の根の深いところまで虫歯が進んでしまった場合」についてお話します。
 
歯の根の深いところまで虫歯が進んでしまった場合って、一体どんな状態なのでしょうか?
イラストにして説明しますね。
 
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上のイラスト内Aのように、虫歯が進んで歯の根っこだけ残っていても、歯肉よりも上に歯質が残っていれば、何とか歯を作ることができます。
 
しかし・・・・
Bのように、虫歯が歯肉の下の方まで進んでしまった場合には、歯を作りたくても作ることができません。
歯肉の下に歯があるので、何をするにも歯肉からの出血があって、確実な処置ができないのです。
 
歯の根の治療をするにしても、歯肉からの出血が邪魔をして、歯の根の中を綺麗にすることができない・・・
歯を補強していこうとしても、歯肉からの出血が邪魔をして、補強の材料を接着することができない・・・
 
こうなってしまうと、とても残念で本当に心苦しいのですが、抜歯することになります。
 
私が一番悩むのは、AかBのちょうど境界にあるような状態にある時です。
 
これはまさに歯を残せるか残せないかの瀬戸際にある状態であります。
このような場合も、何とか残すべく治療をしていきますが、やはりその治療を進めて行く過程で、先ほど説明したように、歯肉からの出血のために治療がうまく行かない場合には抜歯を選択することになります。
 
歯を残せるか残せないかの瀬戸際・・・、ご理解いただけましたか?
神経の無い歯の被せ物が土台ごと外れてしまうと、痛みがないのでついつい放置してしまいがちです。
 
歯の根が残っている状態で放置してしまっていると、知らないうちに虫歯が進んで上のイラスト内Bのようになってしまうことが多いのです。
 
お心当たりのある方は・・・手遅れにならないためにも、ぜひ一度歯医者さんに行ってみてくださいね。