歯医者さん事典vol.84〜虫歯の治療をした歯こそ気をつけましょう〜
 
 
「虫歯の治療をしたからもう安心!」
そんな風に思っていませんか??
 
患者さんとお話していると、「虫歯の治療をした歯はもう二度と虫歯にならない」と思っている方も多いです。
もちろん、何度も治療を繰り返している方は、そんなことは無いってことは実感していますよね?
 
そうなのです。
治療した歯こそ、気をつけなければならないんです。
 
 
例えば、小さな穴があいた虫歯を治したとします。
虫歯の治療をしていない歯と小さな虫歯の治療をした歯・・・・
 
ほんの小さな虫歯だと、白い材料で治療することができるので、見た感じはほとんど違いがありません。
でも、実際は大きく違うんです。
 
何が違うのかというと・・・
 
治療をしていない自分の歯は一枚の布だとしたら、虫歯の治療をした歯はいわば「ツギハギをしたパッチワークのような状態」
いくら自分の歯と白い詰め物との境目が分からないように治療したとしても、自分の歯と虫歯のところを治療した材料との境目が絶対に存在します。
 
当然、その境目には汚れがつきやすいですし、時間が経つと接着剤も劣化してきたりして、内部に虫歯菌が入りこんでしまう可能性もあります。
 
そのため虫歯の治療をした歯は、治療をしたことがないまっさらな健康なご自分の歯よりも虫歯になるリスクが高いのです。
このことは絶対に覚えておいて欲しいと思います。
 
虫歯の治療が終わってホッとする方も多いかと思いますが・・・
ぜひぜひ油断せずに虫歯の治療した箇所こそ、念入りに毎日のお口のケアを頑張って欲しいなと思います。