歯医者さん事典vol.88〜仮歯のまま・・何年も放っておいたらどうなるの?〜
 
 
仮の蓋、仮歯・・・・なんだか、このところ仮歯ネタが続いています。
軽視できないことなので、しっかりとお伝えしていきたいと思います。
 
今回も仮歯が入っている方によくありがちなことについてお話します。
 
「歯の根の治療が終わって、土台もたてて、あとは型を取れば新しい歯が入るだけ!」
そのタイミングで噛み合わせのチェックなどをするために仮歯を入れて、そのまま歯医者さんに行かなくなった・・・・
 
このような方、意外と多いです。
根の治療が終わって痛みも無くなったし、とりあえず最終的なお薬もつめて土台も入り、仮歯といっても割りと綺麗で普通に噛むことができてしまうので、安心してしまうみたいです。
 
しかも、この仮歯の材料、白い材料でできているため、保険診療の範囲内だと銀歯になってしまう奥歯でも、仮歯だと白いのです。
そのため、銀歯を入れるよりも、仮歯だけど白いし綺麗だからこのままでも良いと思ってしまう患者さんもいたりします。
 
普段の生活では特別支障もないし、ついついそのままにしてしまっている患者さんも実は多いのでは?と思ってしまいます。
 
「歯医者さんに行かなきゃ」と思いながらも、気づいたら何年も仮歯のままで放置してしまって、ある日仮歯が取れてしまった!
それで慌てて歯医者さんに駆け込んだら・・・どうなっていると思いますか?
 
仮歯の材料が劣化して、隙間から細菌が中に入り込んで、仮歯を作った時は虫歯になっていなかったはずの歯が、虫歯になってボロボロになっていたり・・・
 
歯の根の先に病巣ができてしまって、せっかく終わったはずの歯の根の治療をもう一度やり直さなければならなかったり・・・
かなり悲惨なことになってしまっていることが多いのが現実です。
 
仮歯を入れた直後に、きちんと通院し治療していればこんなことにはならなかっただろうなと思うと、本当に残念だなと思います。
 
「仮歯はあくまでも仮歯」なのです。
 
使っている分には意外と違和感もないので、そのまま放置してしまいがちなのですが、長期間放置してしまうと、取り返しがつかないことになってしまうこともあります。
そんな悲しいことにならないためにも!
 
現在、仮歯のままで過ごしている方はできるだけ早く歯医者さんに行ってくださいね。