歯医者さん事典vol.120〜お口を閉じることの大切さ〜歯並びにも関係してます〜
 
 
前回の歯医者さん事典では、お口を開けていることで、エナメル質が脆くなり歯のツヤが無くなってしまうというお話をしました。(ざっくり話すとこんな感じですが、詳しくは前回の記事をご覧になってみてくださいね)
 
今回は「お口を閉じることは歯並びにも関係している」ということについてお話します。
 
お口を閉じている・・・
これは無意識にしていることで、特に力を入れているという意識はないですよね。
くちびるに力を入れて筋肉を収縮させている・・という意識も、もちろん無いと思います。
 
ところが、実際は・・・この「無意識のうちにお口を閉じていること」で、少なからず歯には筋肉の力が作用しているのです。
 
そのため、いつもお口を開けていると、前歯がの歯並びが悪くなってしまう可能性があります。
 
お口を閉じていると、歯には唇の周囲の筋肉の力が少なからずかかってきます。
特に力を入れていないとは思いますが、前歯を前からわずかな力ではありますが少なからず、抑えられているような状態です。
 
イラストをご覧ください。
 
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いつもお口を開けていると、このわずかな唇の周囲の筋肉の力が全くかからない、フリーな状態でいることになります。
 
「塵も積もれば山となる」と言いますが、このわずかな力であっても毎日のことですから、いつもお口を開けていると、少なからず前歯が動いてしまう可能性があります。
 
イメージをイラストにしてみました。
 
201705202
 
それとは反対に、前歯が内側に入り込んでいる人も時々いらっしゃるのですが、そう言う方の唇や唇の周りの筋肉は結構かたいな~と感じます。
 
「ニワトリが先がタマゴが先か・・・」という話みたいで、どっちが先かは何とも断言はできないのですが、お口周りの筋肉の力が強いというか・・・そんな感じです。
 
面白いですよね。
 
前回の歯医者さん事典でお話しさせていただいた患者さんも、やはり前歯はやや前に出て来ていたような感じで、少し歯並びがガタガタになっていました。
乳歯から永久歯に生え変わってから今まで、前歯に唇の力がかからない状態だったのですから、それも当然のことかもしれません。
 
お口を閉じていたら前から押さえるような力が微力ながら作用するので、もしかしたらもっと綺麗に並んでいたのかもしれませんね。
 
普段の生活の中で、ご自分がお口を閉じているか、それとも開いているか・・・少し意識してみてください。
 
もし、お口を開きがちだな・・・と思った方は、今からでもお口を閉じることを心がけてみてくださいね。