歯医者さん事典vol.124〜歯って、こんなことでも動きます〜
 
 
歯医者さん事典、歯が動くことシリーズ、続いています。
 
今日は私自身が「歯ってこんなに簡単に動くんだ~!」と実感した経験についてお話します。
 
 
私はアゴが小さいのに歯がとっても大きいので、小学校4年生ころから矯正をしていました。
当時は矯正治療をしている子も少なかったので、
「何それ??変なの~。」とバカにされたりもしました(笑)
 
月に1回、歯医者さんに行ってワイヤーを取り替えるのですが、その日の夜は頭まで痛くて寝込んでいました。
 
歯と歯が当たるだけで痛いので、ご飯も食べれなくて、大食いで食いしん坊の私は本当に辛くて
あまりの痛さに涙を流して親を恨みました。今では笑い話ですけどね。
 
 
当時を振り返ると、あの時つらい想いをしたけど矯正しておいて良かったと、父母に感謝していますが、その当時は本当に辛かったのをいまだに覚えています。
 
そんな辛い時を過ごして、小学校6年生か中学生くらいのころにようやく矯正装置を外すことができました!小学校4年生の時からですので、長かったですね。
 
矯正治療は装置を外してからそのまま放置してしまうと、後戻りしてしまうので、歯がその位置に落ち着くまでリテーナーという装置をつけて保定します。
 
もちろん、後戻りするのはイヤだったので、毎晩しっかりとリテーナーをはめていました。
 
ところがある日、矯正の歯医者さんに行ったら、「歯が動いているよ」と言われてビックリ!
一体なんのことか、ただただビックリするだけでした。
 
見てみると、確かに矯正装置が外した日の模型は前歯がピッタリとくっついていたのに、鏡に映った自分の歯を見てみると、前歯の間に隙間ができていました!
ほんのわずかですが、真ん中に隙間ができて、スキッ歯みたいになっているのです。
 
「前歯の裏を舌で押してない?」
 
そう聞かれたのですが、心当たりはありません・・・。
どうしてだろう???
歯医者さんに最近の学校のこととか色々聞かれました。
 
 
原因は・・・・クラリネットでした。
 
そうなんです。
そのころ、お友達と一緒にクラリネットに挑戦しようとしていて、マウスピースで音を鳴らす練習をしていたのです。
 
こんなことで歯が動いてしまうなんて!!!
正直、すごくショックでした。
 
せっかく始めたクラリネットでしたが・・すぐに辞めました。
クラリネットなどを使ったことがある方は分かると思いますが、あのマウスピース・・お口にくわえて使います。
 
この時に前歯を前に押し出す力がかかってしまっていたのです。
ほんの少しの力なのですが、毎日のことですし・・・
 
 
私の場合は矯正治療が終了したばかりで歯が動きやすい状態だったので、ほんのわずかな期間で動いてしまったのだと思います。
もしかしたら、普通の人はそんな短期間では動かないのかもしれませんね。
 
やはり何年も管弦楽をやっていた患者さんの中には、前歯がスキっ歯みたいになってしまっている方がいます。
 
ご本人もそのことを認識している場合が多いです。
つくづく歯って、ほんの少しの力で動くんだな~って思います。
 
そして、毎日の習慣ってコワイ!!
 
 
私の場合はクラリネットでしたが、これはごく一例です。
早い時期に気づくことができたのは、定期的にチェックに行っていたから。
 
自分では毎日少しずつの変化なので気づかないんですよね。
 
そう言う意味でも、いつもの状態を知っている歯医者さんで定期的なメインテナンスを受けることは大切です。
特に問題は無いかな?と思っていたとしても、時々は歯医者さんにチェックしてもらってくださいね。