歯医者さん事典vol.132〜治療中って目を開ける?閉じる?〜
 
 
「治療されている時って、目を開けていても良いの?」
 
友人に時々、このようなことを聞かれることがあります。
 
みなさんも一度は疑問に思ったことがあるのではないでしょうか?
 
 
結論から申し上げますと・・・目は閉じていた方が良いと思います。
治療中は、わりと色んな物がお顔の周りに飛び散っています。
 
 
虫歯の治療に使うお薬や歯を削った時に飛び散るお水、金属の詰め物を削った時
に出る金属の破片、仮歯を作る材料の液や粉・・・などなど、挙げるとキリがないくらいです。
 
 
治療で使うお薬の中には目に入ると危ないものもあります。
 
お顔にかからないようにタオルをかけたりして注意はしていますが、口と目は
とても近いところにありますから、何かの拍子にほんの水滴ほどのお薬が飛び
散って目に入ってしまう可能性は十分にあります。
 
 
お口の中で使うお薬も、歯に塗布してから軽く風をかけて少し余剰なお薬を飛ば
してから使用しなければならないものもあります。
 
例えば、上の歯の治療中にお薬を塗布して軽く空気を当てて余剰なお薬を飛ばす
時のことをイメージしてみてください。
 
上の歯ですから、当然上に向かって(つまり目の方に向かって)風をかけることになります。
 
 
その際に、飛ばしたお薬が勢い余って目に入ってしまうかもしれません。
怖いですね!!
 
 
また、金属の詰め物をしている歯が虫歯になった場合、虫歯はもちろんのこと、
金属も削らなければなりません。
この時に目を開けていたら、歯を削る時に出るお水や金属の粉や破片が目に入って
しまう可能性もあります。
 
 
治療している私自身は、もちろん目に入らないように防護メガネをしていますが、
それでも目に金属の粉が入ってくることもあるのです。
 
目に入ってしまった時は、何食わぬ顔して診療を続けていますが、実は結構痛かったりします。
 
 
「目に金属が刺さった!」という感じで、涙も出るし、思わず片目を閉じてしまうほどです。
あんなに痛い思いを患者さんにはして欲しくないのです。
 
 
歯の治療だけでも、なんだか嫌な思いをしているのに、目まで痛くなるなんて・・・
できれば避けたいですよね。
 
 
患者さんの安全のためにも!
 
 
このような理由から、治療中は目を閉じていていただきたいな~って思います。
 
 
目を開けている患者さんは、
「何をされているのか分からないのが不安で怖いから目を開けている」
という方が圧倒的に多いです。
 
確かに・・怖いかもしれませんが、そのために目を痛めてしまったら、何だか悲しいですよね。
 
目を閉じるのが不安・・・という方には、これからどんな治療を行うのか?
について説明しますので、遠慮なく聞いてくださいね。