歯医者さん事典vol.152〜お口のお掃除はお部屋のお掃除と一緒です〜
 
 
2017年もいよいよ明日で終わりですね。今年もご来院いただいた患者さんならびにこの
歯医者さん事典をお読みくださった方に心から感謝申し上げます。
 
少しでもお役にたてることが出来たら、とても励みにもなりますし嬉しい限りです。
 
来年も何卒宜しくお願い申し上げます。
 
では、今年最後の歯医者さん事典を。
 
 
先日、久しぶりにメインテナンスにいらっしゃった患者さん。
 
その患者さんは歯磨きする時についつい力を入れ過ぎてしまう方で、頑張り過ぎて歯肉に傷を
作って来てしまうのです。
 
 
根が真面目で頑張り屋さんなのですね。
 
 
これはなんとかしなければ!と思ったらしく、一生懸命探してちょっと変わった歯ブラシを
見つけたとのことで、持って来てくださいました。
 
 
見せていただくと、そう、例えるならばお掃除する時のコロコロローラーみたいな感じの
歯ブラシで、なるほど、確かに力を入れずに磨くことができそうな感じです。
 
 
ですが、残念ながら、コロコロローラーと同じ感じなので、歯の表面の平らなところの汚れを
落とすことはできても、歯と歯肉の境目などの細かいところの汚れは残っていて、実際、歯肉
から出血もありました。
 
 
お口の中の清掃ってお部屋のお掃除と一緒なのですよね。
 
 
コロコロローラーでお掃除って楽ですが、やはり平坦なところしかキレイにできませんよね。
 
 
例えばテーブルの脚や棚の周囲の清掃をしようと思っても、コロコロローラーでくまなく綺麗
にするのは到底無理なことです。
 
 
お部屋の隅の細かいところを清掃するには、やっぱりホウキですよね。
 
 
お口の中も全く一緒で、歯の表面など大雑把にはコロコロタイプの歯ブラシで綺麗にする
ことはできますが、肝心の歯と歯肉の境目など、複雑な形態のところはやっぱり普通の
歯ブラシやデンタルフロスや歯間ブラシなどで清掃する必要があります。
 
 
ちょっと手間がかかりますが、やっぱり基本って大切なのです。
 
 
そのことを、頭の片隅に置いておいてくださいね。