歯医者さん事典vol.184〜孤立した歯は要注意!〜
先日、定期的なメインテナンスでいらっしゃった患者さん。
日々のお手入れをとても頑張っている方で、お口の中の清掃状態もかなり良かったのですが、
孤立した歯やお隣がいない歯の側面にプラークが付いていました。
そうなんです!!
本来ならばお隣同士接触している歯なのですが、不幸にして歯が失われてしまうと、その歯は
孤立してしまいます。
そして、この孤立した歯は注意して清掃しないと、磨き残しがたくさん付きやすいところなのです。
お隣の歯が無くなるので、汚れが落としやすいように思うかもしれませんが、実際は歯ブラシが
空振りしてしまうので、孤立した歯には古いプラークがたくさん堆積してしまいます。
お隣の歯がある時は、下の写真のように歯ブラシを当てることができます。
しっかりと歯ブラシが当たっている感じ、わかりますか?
さらに、お隣の歯がある時は、歯と歯の間にデンタルフロスで清掃しますので、
歯の側面も綺麗にすることができます。
ところが・・・孤立した歯だと、下の写真のような感じになります。
この写真を撮る時に実感したのですが、孤立した歯に歯ブラシを当てるのがすごく難しい!
ということです。
同じように歯ブラシを当てようとするのですが、イマイチ歯ブラシが安定しないんです。
なるほど、これは常に意識していないと磨き残しが多くなるはずだと納得してしまいました。
さらに、写真を見ていただくと分かると思いますが、孤立した歯の側面には歯ブラシが当たっていません。
当然、この側面も清掃する必要があるのですが、デンタルフロスは歯と歯の間に使うと言うイメージ
が強いからなのか、孤立した歯の側面にはフロスを使用していない方がほとんどです。
そのため、この側面に磨き残し(=プラーク)が堆積してしまうのです。
プラークが堆積してしまうと、虫歯や歯周病のリスクが高くなってしまいますので、孤立した歯の
側面にもしっかりとフロスを使用することが大切です!!
せっかく残っている、御自身の大事な歯を長持ちさせるためにも、孤立した歯こそ丁寧に清掃する
ようにしてくださいね。