歯医者さん事典vol.189〜歯を抜いたら、頰がこけるってホント?〜
先日、奥歯の歯の根が割れてしまって抜歯した患者さん。
「なんだか、奥歯が無くなったら頰がこけたような気がするんです・・・」
とおっしゃいました。
そうなんです。
それは、歯を抜くと・・・歯を支えていた周りの骨が痩せてしまうので、
頰がこけたように見えてしまうのです。
イメージをイラスト描いてみました。
さらに、この患者さんの場合はブリッジの支えになっていた歯を抜歯したので、
抜いた歯は1本だったのですが、実質2本の歯が無くなったような感じでした。
こちらのイラストでニュアンスが伝わりますでしょうか?
イラストを見ていただいても、お分かりになると思いますが、これは頰がこけて
みえても無理はありませんよね。
人によっては法令線が目立つようになってしまう方もいらっしゃいます。
奥歯が無くなってしまったので、治療方法としては入れ歯かインプラント。
それぞれの特徴をお話した上で、今回は入れ歯にすることに決めたのですが、
やはり入れ歯には抵抗があるようでした。
今回、歯を抜いて頰がこけて見えるようになったことで、ちょっとだけ入れ歯
を使うことを前向きに考えることができるようになったようでした。
動機はともあれ、入れ歯を入れることを前向きに考えるようになったのは良かったです。
失っている歯が少なければ少ないほど、特に治療をしなくても日常生活に支障をきたさ
ないので、ついつい放置してしまいますが、やがて残っている歯に負担がかかってきます。
残っている歯を守ると言う意味でも、歯を失ったところには何かしらの治療をして噛める
ようにしていくことがとっても大切。
お口全体の健康維持だけでなく、若さを保つという意味でも、歯を抜いたところは放置せず
にしっかりと治療していきましょうね。