かなり以前のことになりますが、読者の方から「歯の白斑ってどういう状態なのでしょうか?」という質問をいただきました。
歯の表面が、一部チョークのように真っ白になっているのに気づいたことはありませんか?
エナメル質は透明感があって、ツヤツヤしていますよね??
歯の白斑になっているところは、そのエナメル質の一部がチョークのように白くなり、透明感が無くなっています。
これはどういう状態なのかと言いますと、歯のエナメル質のミネラルが失われている(脱灰している)状態なのです。
本来、透明感のあるエナメル質ですが、お口のケアをせずに歯の表面にプラークをつけたままにしておくと、プラークの中の虫歯菌が酸を出し歯を溶かしてしまいます。
イラストにしてみました。
本来、左のように透明感のあるピカピカしたエナメル質ですが、お口のケアをせずに歯の表面にプラークをつけたままにしておくと、右のようにプラークの中の虫歯菌が酸をだしてエナメル質を溶かしてしまいます。
この歯が溶け始めた初期の段階、これが「白斑」の状態です。
この状態はまだ虫歯になりきっていない状態で、その後のお口のケアをしっかりと行うことによって、失われたミネラルがエナメル質に戻る(再石灰化する)可能性がある状態です。
反対に、この状態を放置しお口のケアを怠ってしまうと、下の絵のようにエナメル質はますます溶けて虫歯になってしまいます。
怖いですね!!
稀にお見かけするのですが、、エナメル質形成不全といって、元々のエナメル質に白斑がある方もいらっしゃいます。
そのことについては、また別の機会にお話したいと思います。