歯医者さん事典vol.146〜その隙間・・・・埋めれないのです〜
 
 
「先生、ここの歯の隙間に食べ物が挟まるので埋めて欲しいのです」
 
 
患者さんからわりと良く聞く言葉です。
 
”ここの隙間”ってどこのことかというと・・・・
 
イラストをご覧ください
 
201711181
 
上のイラストBのように歯肉が下がってしまって、できた隙間・・・
 
ここに食べ物が挟まってしまうのですよね。
 
 
でも、残念なことにその隙間、埋めれません!!
 
 
この隙間を安易に白い材料で埋めてしまったら、下のイラストに描いた様になってしまいます。
 
201711182
 
この状態、どこかで見たことありませんか??
 
そうです。歯石がついているのと同じような状態です。
 
 
ここの隙間を白い材料で埋めてしまうと、歯と歯肉の境目の大切なところを清掃できなく
なってしまうどころか、白い材料が封鎖してしまって、悪さをする空気のキライな細菌の
温床になってしまうのです。
 
 
もちろん、隙間は無くなりますので、食べ物は挟まらなくなりますが、その下の歯肉は腫
れて出血しやすくなってしまいます。
 
 
清掃することが出来ないので、歯肉の炎症はますます広がって歯周病が進行してしまいます。
 
そして歯肉の下の骨も破壊されて、ますます歯肉が下がって隙間が広がってしまう可能性もあります。
 
怖い!!怖い!!
 
 
歯と歯の間の隙間・・・気になるのはよく分かります。
 
しかし、悲しいことに安易に白い材料を詰めてハイ終わり!っていうような簡単な話ではないのです。
 
 
もちろん、どうしても気になって仕方がないという場合は、専門の先生にお願いすれば歯肉を再生する
ことも不可能ではありません。
 
でも、その前に大切なコトは、今の状態をキープすることが出来るかどうか?ということです。
 
 
歯肉がそこまで下がってしまったということは、歯と歯肉の境目の清掃が上手く出来ていなくて、
歯周病が進行していた可能性が高いです。
 
 
いくら素晴らしい治療をしたとしても、その後の毎日のケアを怠ってしまったら、また同じことの繰り
返しになってしまいます。
 
 
そう言った意味でも、
 
 
「まずはお口の中の基本的なケアをしっかりと行って、現時点での健康な歯肉の状態を維持し続けて行くこと」
 
 
これが、本当に大切なことなのです。
 
 
歯の隙間が気になっている方には本当に申し訳ないなと思うのですが、これが偽らざる事実です。
このことはしっかりとご理解いただきたいと思います。
 
 
歯と歯の気になる隙間に、安易に白い材料を詰めることは簡単なこと。
 
 
でも、それは結果的には患者さんの真の利益にはならないんです。
 
 
そのことを理解していただけたら嬉しいです。